気まぐれ日記 02年7月
02年6月の分はここ
7月4日(木)「二日連続ゴキ出現!・・・の風さん」
花火がドーンと上って、浴衣姿で夕涼みの女性が団扇を使いながら「夏はキンチョウですね」、というのがあったが、我が家は「夏はゴキですね」・・・じゃねえよ!
昨夜帰宅したら、玄関で三つ指突いて出迎えてくれたワイフが・・・そんなことはないない、「出たわよ、今年の1号が。でっかい奴」と楽しげな表情。出た、と言ったら、お化けではない、うちでは「ゴキ」に決まっている。「ソファのところで、なんでも、テーブルの上から、いっきに跳ね上ってきたそうよ」こうして、恒例とは言え、恐怖の夏が始まった。幸い、現場にはいなかった風さんは、「あ、そうお」と涼しい表情。
それが、今日も、出やがった、こんちくしょうめ。おいらのいるときだ。現場は玄関である。我が家は10人家族かと思われるほど履物が散乱しているので、取り逃がしたら大変なことになる。で、風さんがへっぴり腰で出撃。長女が繰り出すゴキジェットの噴霧をかいくぐって、黒い虫は恐れていたとおり靴の間に逃げ込んで、姿をくらました。
仕方なく、一足一足履物を掻き分けながら、最も怪しい娘のスニーカーを絞り込んだ。敵はどうやらスニーカーの中らしい。おっかなびっくり中を覗いて見ると、いた! そこを目がけてゴキジェットをシュワッ! 動きが鈍くなったところで、靴をひっくり返してゴキを出し、留めのシュワッ! (なんでゴキのために、こんなにたくさん文章を打ち込むのだ?)
ええい! 一気に話題転換。夜のトレーニングに行ってきた。夜の体育館は、いつものように賑わっている。しかも、若い女性が多い。近年の女どもは元気。それに比べて男はますますひ弱で霞んで行く。これからの日本は女性の天下になるであろう・・・そんな話はどうでもいい、今夜の結果。血圧は異常なし。肥満度−1.7%で体脂肪率は17.4%、と先週に続いて17%台が出た。どうやら体脂肪率は20%を完全にクリアしたようだ。万歳!・・・しかし、太り気味で体育館へ来ている女性たちの方が、私よりずっと元気そうだ。なんといっても彼女らは若い!
トレーニングで必死の抵抗をこころみるも、棺おけに片足突っ込んでいる風さんに励ましメールを送ろう!・・・と言っても、どこからも来ないんだよな、これが。とほほ。
7月8日(月)「久しぶりの因縁の対決で完全勝利!・・・風さん」
執筆中の原稿を昨夜コンビニから宅配便で出版社へ送った。まだ全体の4割ほどしか書いていないし、中間報告程度の意味しかない。それでも、出さないよりはマシと考えて送った。で、今日、出版社へ携帯から電話して、その旨連絡した。それでも、来週会ってくれるかもしれない。
原稿を送った直後だったので、実に久しぶりに因縁の対決に出かけた。対戦相手は、常連のShimizuとドクターXである。最近、体育館でトレーニングを積んでいる風さんとしては、どの程度の運動神経や体力、柔軟性が発揮できるか興味津々であった。日中は超多忙であったが、定時後が待ち遠しかった。
結果、見事な完全勝利であった。風さんの成績は、188、171、165と下降気味ではあったが、3ゲームともトップを取り、当然トータル524も断然トップであった。ちなみに、因縁のShimizuは485で2位。ドクターXは、今夜は不調の464で最下位である。ボウリング後の夕食は、揚げ出し豆腐サラダにガーリック・トーストとアイスコーヒーで、しめて1050円(税別)である。うわあ、ヘルシー。
帰宅して、早速ワイフへ成績を報告すると、「さすが若いわね」と亭主の急所をくすぐるコメントを一発。愚かな風さんは、(もしかすると、俺って、本当はまだ若い?)と錯覚しかけた。これで、小説が順調に仕上がっているのなら、自信ではち切れるのだろうが、そうは問屋が卸さない。現実は常に目の前に醜い己の姿を見せつけている。
7月9日(火)「肺もOK!・・・の風さん」
夕方、胸部CTの結果を聞きに病院へ行ってきた。
子供の頃、魚の缶詰を開けたら、輪切りになった魚が入っていて(つまり真ん中に背骨があって、内臓の部分は空洞なのだけど、それ以外は肉になっている)飽きずにいつまでも眺めていたことがある。鮭の水煮だったのかマグロのオイル煮だったのか、よく覚えていない。
CTの写真は、私の胸部の断面カットである。しかも幾層にもわたって輪切りになっている。中央が背骨で、左右に肺がある。ある断面からは心臓も浮き上がる。思わず、子供の頃に眺めて魚の缶詰の中身を思い出してしまった。
「肺も心臓もリンパ節も全く問題ありません」本当に何か心配なことがあったの?と言わんばかりのドクターの診断結果だった。ま、これで、年初の人間ドックでの懸念点はすべて解消された。めでたし、めでたし。
帰りに電器屋に寄って、2台目の「ゴキ除去装置」を買ってきた。1台目は、超音波によるゴキ撃退とマイナスイオンによる消臭機能があった。今回の2台目は、超音波と室内電気配線を利用した電磁波のダブル効果によるゴキ撃退である。早速、キッチンにセットした。1台目では、猫のシルバーが過敏な反応を示したが、今回の2台目に対しては、それほどではなかった。やれやれ。これで安心と喜ぶのつかの間。「一昨日、あなたが2階にいるときに、ここでゴキが空中を横切ったそうよ」というワイフの申告。おいおい。そんな大事なこと、なぜ今まで黙っていたのだ!
とにかく、だ。ゴキ撃退マシーンが2台になったので、その効果が楽しみである。
7月13日(土)「体にムチ打って・・・の風さん」
ここ1週間ほどの間に、ヒモで縛られた猫を2度見た。理由はよく分からない。1度目は信号待ちでふと車から外を見ると、1軒の家から女の人が猫を抱いて出てきた。その猫には既に首輪とひもがつないであり、そのひもをガードレールにしっかりと縛りつけているうちに、信号が青になった。2度目は、通勤途中で、ふと車から歩道を見ると、猫が寝そべっている。その猫も首輪がしてあり、1.5メートルほどのひもで拘束されていた。どちらの猫もそういう束縛を嫌がっている風はなかった。猫の犬化現象が起きているのだろうか。
依然としてゴキは出ない。それにしても当地のゴキは凶暴な気がする。かつて社宅にいたときもそうだったし、ここへ越してきてからも、ゴキは堂々と姿を現し、こっちが威嚇すると逃げ惑いながらも急に反撃に転じることがある。特にゴキジェットで攻撃すると向かってくる。私は2度胸元へ飛び込まれたことがある。ワイフは手の甲に乗られた。
東北地方に住んでいた頃は、ゴキはあまり見かけなかった。中学時代に住んでいた家では、深夜勉強を終えた私が台所へ行き電灯をつけると、床や流しに2匹ぐらいがじっとしているのを何度も見たことがある。私が顔を洗ったり歯を磨いたりしている間もじっとしていて、まるで標本のようだった。動かないゴキに恐怖は感じなかった。
暑い地方のゴキは凶暴なのだろうか。
先週の茶道教室の後、正座のために脚が極度に疲労し、土日ともにトレーニングへ行けなかった。それで、今日は、午前中にトレーニングに行っておいた。トレーニング後、血圧異常なし、肥満度−1.9%、体脂肪率18.4%だった。まずまずである。茶道教室から帰ってきたら、やはり両足のふくらはぎから足首にかけて極度の疲労感を覚えたため、トクホンチールをしこたま塗って、ソファでダウンした。その反動で(?)、夜は家族で食事をしに行き、私はささやかなステーキをいただいた(^_^;)。
7月15日(月)「猛暑の東京で・・・の風さん」
定例の上京である。今日は有休。
名古屋での乗り継ぎが10分しかなかった。その間に、帰りの切符の乗車変更をし、お土産を買った。
名古屋までの名鉄では読みかけの小説を読み、ひかりの中ではある資料の2度目の勉強。東京に着いたらやけに暑い。今日はTシャツ一枚で来ているので、おまけに荷物はキャリー付きのバッグだから、何とか元気に中央線に乗り換えて、目的の駅で降りた。午前中は出版社との打ち合わせである。ほとんどプライベートな話ばかりして、原稿に関しては「この線でどんどん書いてください」と励まされただけ。遅筆の鳴海風には、この言葉しかないか・・・。
午後は勉強会をさぼって、東大の史料編纂所へ行った。3回目である。目的の史料を借り出して、暑い部屋のすみでパソコンへ打ち込んだ。コピーが安ければ全部コピーしてしまうのだが、3冊もあるしなあ。恐らく3万円くらいかかるだろう。でも、できるだけコピーも依頼しよう。
4時半が閉館なので、慌しく片付けて「さようなら」。
東京駅で自宅へのお土産を買って、再びひかりに乗り込んだ。晩飯はいつも通り、パンとコーヒーだ。400円弱。可哀想〜・・・じゃない。
帰宅して、気まぐれ日記だけのホームページを作成した。ほぼ完成した。いけねえ。執筆執筆。
7月17日(水)「体脂肪率の記録更新・・・の風さん」
昨日、東大史料編纂所で頼んだコピーの第一陣が届いた。な、なんと、34枚で4625円だった。
今日は、急いで帰宅して、トレーニングに出かけた。老化と戦う風さんには、トレーニングは必須アイテムである。他にも健康維持法があるが、ヒ・ミ・ツ。
トレーニング後の測定結果。血圧は異常なし。肥満度は−1.2%で、体脂肪率が17.1%だった。毎回測定ばらつきがあるが、とにかく、過去最低値を更新した。目標体脂肪率は19±1%だったが、修正することにする。そうだな・・・、一気に17±1%としよう。ははは。いけねえ。執筆執筆。
7月19日(金)「鳴海風の隠れ家完成の巻」
昨日は久しぶりに会社で体を使って働いた。トレーニングの成果でフットワークはまずまず。でも、あまりたいした仕事じゃない。上司の専務から他愛もない指示を受けただけだから(不謹慎な発言? しっ、静かに)。
体を動かし過ぎたせいか、今朝は早起きできなかった。
で、午後から名古屋へ出張した。勤務先のJRの駅で、ケータイを使って自宅へのメールチェックをしたら、Kちゃんからの励ましメールが入っていた。うれしかった。
出張は気分転換のセミナーである。場所はツインタワー、ホテルアソシエ16F。IT関連で盛況であり、面白かった。終わってからコンプマートへ行って、CLIEのアクセサリーを探したが見つからなかった。帰りの電車でまたメールチェックしたら、知人からのメールが来ていた。ケータイでのメールチェックは便利だ。
帰宅したが、どうもイマイチ元気が出ない。体の内部に疲労がたまっているのか。
それでも書斎へこもる。
気まぐれ日記のバックナンバー用のホームページ作成の続きをやった。見事に出来た。これで、ここのページが軽くなるので、今後、写真や画像を多用して賑やかにできるぞ。
いちおう、紹介しておこう。
風さんの気まぐれ日記(小説家 鳴海風の隠れ家)は、
http://www.h5.dion.ne.jp/~fuhnikki/
である。
7月20日(土)「図書館の学校・・・の風さん」
子供が大きくなってくると、コミュニケーションにギャップと同時に時差も生じてくる。昨夜遅く知った事実があった。
うちでは1階の床はフローリングなので、スリッパを履く。玄関横の2階へ通じる階段の下にスリッパが並んでいる。長男が昨日の朝2階から降りてきて、何の疑いもなく自分のスリッパを履いたところ、ぐにゃりとした手応えならぬ足応えがあった。スリッパから足を抜いて見たところ、それは我が家の凶暴猫シルバーのウ*コだった。長男は私と違って感情の起伏がきわめて緩やかなので、ケンケンしながら母親のところへ報告に行ったという。なぜスリッパの中にウン*があったのか、それは謎のままである。ではあるが、実は2階の踊り場にはシルバー用のバスケットやら箱がいくつか並んでいて、その中のひとつにも*ンコが落ちている。既に乾燥してカリカリである。毛の長い猫なので、トイレで落としきれずにくっついてきて、そこで脱落したものと思われる。いずれにせよ、スリッパ内ウ*コ事件に関しては、シルバーにお咎めなし。
さて、話は変わって。
大変お世話になっている図書館である。書斎にも1000冊を超える資料があるが、時代小説を書くための資料はハンパではない。当然の結果として、あちこちの図書館へ通うことになる。
昨年12月、NPOが作る月刊誌「図書館の学校」の巻頭言を書かせていただいた(通算24号目でバックナンバーも入手可能)。そのご縁で編集の方ともネット上の知り合いになれた。たまたま今年4月、住居している町に町立図書館「心育館」が誕生したので、記事掲載の仲立ちを思い立った。その後、どうなったかと気をもんでいたら、今日、8月号が届き、「心育館」の記事が載っていてホッとした。
オープン前に訪問して説明をうかがったところでは、「心育館」は総合図書館ではない。歴史ある町の郷土資料と主に新刊書を中心に所蔵し、名称通り町民の生涯学習センターを目指している。拙著も所蔵していただいているので、「心育館」のコンセプトにかなった作品を今後も書いていかなければならない。いつか全集と呼べるだけの著書群を「心育館」や母校の図書館に並べたいものだ。
文字離れが声高に叫ばれ、加えて不景気風が吹いている時代だが、図書館は今でも各地に誕生している。大きな図書館と地方に分散する小さな図書館との役割分担が明確になれば、予算的にも成立する。まだまだ、日本は捨てたもんじゃない。
7月21日(日)「肥満度と体脂肪率の怪しい関係・・・の風さん」
夕べは読みかけの本を最後まで読んでから寝た。こういうことは、ここ何年もなかった。「時間と本の区切りを天秤にかけりゃ、時間が重たいサラリーマン作家の世界〜♪」と、鼻歌混じりに告白できる。たまには最後まで読み切ることで、作者の狙いを外さないように鑑賞しなければならない。
夕方、トレーニングに出かけた。減量作戦とセットなので、成果が楽しみである。今日は、最初から体が軽い感じがした。ラボードの速度を最後の1分間だけ 1km/h 上げてみた。これでも、かつては、もっと上の速度で走っていたのだが、すっかりパワーが落ちている。ひと通りこなして、計測。血圧はとても低かった。つまり異常なし。体重はまたまた低い値が出た。年初と比較すると−2kg である。同じ数値は、やはり2年前の6月に出ている。肥満度も−2.8%と出た。目標は−5%である。さあ、期待の体脂肪率である。きっとまた最低値を更新するぞ、と思ったら、とんでもない、20.3%と上昇してしまった。つまり、体重が減ったのは、体内の水分量と宿*が減っただけなのだろう。脂肪量がそのままなら、体重が減った分だけ、体脂肪率は上昇するわけである。・・・と、屁理屈をこねてから、そのへんを再チェックしてみると、私の屁理屈はもろくも崩れた。今日は、脂肪量そのものも増加していた。脂肪量そのものと言っても、インピーダンス測定からの推定値なので、インピーダンス測定精度の兼ね合いもあり・・・いや、もうよそう、何を言おうと、まだまだトレーニングは続けなければならない。体脂肪率の目標値は17±1%である。
記録と言えば、ゴキ出現もうそうである。ゴキ除去装置を設置してから、未だに出現しない。設置後1ヶ月しても出現しなければ、恐らく効果があると結論できるのではなかろうか。
7月22日(月)「コミュニケーションは怖い・・・の風さん」
今朝、自宅を出てから団地の出口付近で、道路を横断中の怪しい物体を目撃した。
ここへ越してきたばかりのとき、大きな蟹に目の前を横切られた経験がある。UFOを目撃したほど驚いたものである。急いでブレーキを踏んで減速しつつ注視したら、なんと身長が25cmはありそうな亀だった。近くに池や川はないので、甲羅は白く乾いていて、全周がギザギザにひび割れていた。通り過ぎるとき、そいつは頭を引っ込めていて、バックミラーを見ると、すぐに頭と手足を伸ばして横断を再開した。おどろおどろしいスピードだった。
中学、高校時代は文通が趣味だった。ずいぶん力を入れて手紙を書いたものである。
現代は、パソコンやケータイを使ってメールの時代だ。昔に比べれば、ずいぶんと楽になったものだ。そして、速い。その手軽さと速さが思わぬトラブルを生んだりするので、怖い面もある。近くにいて会えるのなら、なるべく口頭でコミュニケーションをとるべきだろう。
インターネットのメールでは、ときどきウィルスメールや文字化けメールが届く。どちらも気味が悪い。いちおうウィルスチェックのソフトが入っているし、水際で駆除や隔離ができなくても、プレビュー画面を閉じて削除してしまえば、心配はない。OSがマックだったら、もっと安心なのだろうが。
今夜は、鳴海風宛てにFAXが届いた。縦書きのさらりとした書体で、女性らしい。が、差出人の署名がない。欄外に電話番号がプリントされていたので、住所録の類を総点検してみたが、特定できなかった。場所は東京都内でただし郊外である。文面を含めて心当たりがない。これも気味が悪い。
7月23日(火)「夏真っ盛り・・・の風さん」
今朝も、出勤時に事件があった。
玄関で靴を履こうとすると、たたきのところにシルバーのう*こが1本落ちていた。1本と呼ぶのがふさわしいような形状だった。すぐ近くにシルバーのトイレが置いてあるのだが、うーん、こいつもそろそろ10歳である。飼い主に似て早くもボケが出始めたのかもしれない。そのうち飼い主の顔を忘れ(前からその傾向はあった)、少し前にキャットフードを食べたことを忘れ、家の中で迷子になり、寝たきりになってしまうかもしれない。
梅雨が明けたので、早朝から気温がうなぎのぼりである。会社のオフィスで涼しい思いをしていられるハズが、こんなに暑いと、冷房能力をオーバーしてしまうらしく、自席にいても結構暑い。おまけにここ数日寝不足気味で、じっとしていると頭がボーッとする(いいえ、暑さのせいではありません。おいらの頭がチーズになっているのでしょう)。仕方なく冷たいコーヒーを売店まで買いに行った。帰りのエレベーターに職場の可愛い子が乗っていたので(セクハラっぽい書き方だな)、ネックレスを誉めたら、急にアホなことを思い出した。
この間、上京したとき、地下鉄の中で、オシャレな若者(男)を見た。装飾品をいろいろ身に着けている。よく見ると、ジーンズのジャケットによくできた蝿のピンバッチを着けていた。精巧な造りだ、と感心しながら眺めていた。駅をいくつか過ぎたところで、若者が降りるために動いた。そしたら、蝿のピンバッチが飛んでいった。
7月25日(木)「風さんが行く・・・の風さん」
暑くて朝の5時に目が覚めた。
今日はPTAのラジオ体操の当番だったので、朝食を済ませてから団地内の公園へ行った。気持ちの良い朝・・・とは言えない。セミがけたたましい声で鳴いていて、よけい暑さがこたえる。カブトムシやクワガタでもいないものかと、道端の木々の幹を凝視してみたが、いなかった。探すならクヌギの木の幹だろう。中央公園にはちょっとした野球場があって広い。6時半開始のラジオ体操のために、子供らだけでなく老老男女も集まっていた。
トレーニングの効果だろう。そこそこ体が動いた。額に汗もにじんだ。終わると、子供らは首からぶらさげたカードにスタンプを押してもらっている。風さんが小学生の頃は、3週間ほどの夏休みの間中、このラジオ体操があって、スタンプカードにすべてスタンプを押してもらうなんてことは無理だった。ここでは、夏休みは6週間ほどあるくせに、ラジオ体操は1週間で終わりである。それでもスタンプが一杯になれば、ご褒美に文具セットなどをもらっている。
高齢化、少子化が進んでいる中で、小学校でもないのに、これだけ多くの子供らを眺めるのは心が浮き浮きしてくる。風さんも年をとったということか。「おはようございます」見知らぬ子が近付いて来て、挨拶された。「おはよう」軽く応えた。「ジャンケンしよう」と言う。アイコが3回続いた後、チョキで勝った。変な子だが、明るい。帰り道でも、「おはようございます」「こんにちは」と声をかけてくる男の子らがいる。日本の国もまだまだ捨てたものじゃない。そんな気がしてきた。自宅まではずっと上り坂になるのだが、心が軽くなって、風さんは走った。
吹き出す汗がおさまる間、短編を1本読んで、それから出社した。自宅を出たのは7時40分である。
急いで帰宅して、夕食を食べてからトレーニングに行った。
入念にストレッチをしてから、平日用の少な目のメニューをこなした。血圧は正常。体重はやや戻って、肥満度−0.9%。体脂肪率は17.6%である。ちなみにインピーダンス測定から計算された脂肪量は前回より1.4kgも減っている。これで明らかなように、インピーダンス測定のばらつきは大きいのだ。
非常に疲労したので、何もできずに寝てしまった。
7月26日(金)「ここが岐阜か・・・の風さん」
出張で岐阜県安八郡へ出かけた。Mマテリアルという会社の見学だった。
Mマテリアルの見学よりも、岐阜県安八郡へ行きたかったのである。だって、そこには尊敬する鈴木輝一郎さんが住んでいるんだもん。
昨日に続いて猛暑の中、電車に乗り込んだ。
相変わらず車内で化粧をしている女性が目立つ。なぜ車内で化粧をしているのか、もしかすると、きわめて多忙で、朝ゆっくりと化粧をしている余裕もなく、通勤途中で合理的に済ませているのかもしれない、そんな気がした。昨今の女性は元気である。働いているから自立している。おまけに忙しいようだ。しかし、ファッションにも気をつかう。男どもに比べて自由で大胆である。風さんは羨望のまなざしで眺めてしまう。それで、車内で化粧する彼女らに対しても、なんとなく嫉妬を感じる。彼女らに対抗して、男も車内で、やおらカバンから電気かみそりを取り出してヒゲを剃るとか、靴と靴下を脱いで、水虫の手入れをするとか抵抗したらいいのに、と思ってしまう。しかし、ダメだな、きっと。男がやれば非難されるに決まっている。車内の化粧なんて、人前で着替えるようなものだ。女性が車内で着替えても問題にはなりにくいが、男が車内で着替えたら、猥褻物陳列罪とか公然猥褻罪とか軽犯罪法違反とかストーカー法とかありとあらゆる法律で裁かれてしまうだろう。男は損だ。
名古屋でJRに乗り換えて大垣まで行った。目的地は大垣駅をはさんで輝一郎さんの自宅の反対側である。ではあるが、一度安八郡がどんなところか見てみたかった。大垣駅からは貸切のバスで現地へ移動したのだが、平坦な土地だった。はるか西の方に伊吹山山系が屏風のように連なっている他は、空が広がっている。はてしなく広い。見渡す限り起伏がないのだ。ここいらは田園地帯、穀倉地帯だったのかもしれない。
Mマテリアルへ着いて、会社概要を聞いていたら、仕事で関係している会社であることに気付いた(大ボケ風さん)。
帰りのバスが交差点で止まったとき、上半身裸で麦藁帽子をかぶり、草刈鎌をかついだ爺さんが、自転車で横切っていった。
岐阜は暑いところだ。中部東海地方では名古屋と一二を争う。たいてい岐阜の方が上だ。今日は、多治見で37.2度だったそうだ。遮る物のない土地なら気温が上昇するのもやむなし、か。この猛暑の中でも輝一郎さんは執筆に励んでいるに違いない。
7月27日(土)「風さん赤鬼になるの巻」
小学校のPTAの仕事で出かけなければならなかった。執筆は不調でも、これはやらねばならない。
で、コルサに乗り込もうとしたら、左前輪がパンクしていた。
たしか一昨年の12月にスタッドレスに自分で換えてから、ずっとそのままで走ってきた。タイヤ交換は得意だが、とにかく時間が惜しかった。およそ3万キロをスタッドレスのままで走っていたことになる。冬だけでなく真夏も。今年こそツインシーターにするんだ、と決めているから、車検まで3ヶ月を切った今月、もうこのままで行くことにした。すると、パンクである。人生の縮図を見る思いがする(なんと大げさな!)。
仕方なく、車庫に積んである元のラジアルに戻すことにした。もちろん時間がないので、パンクしていた1つだけ。
10分で終了した。アスファルトに汗が染みを作った。
今日は、子ども会の相撲大会で、その土俵作りが朝からあるので、風さんは出かけたのである。帽子をかぶり、タオルを首に巻いて、スコップと軍手を持っていった。あと、広報誌に載せる写真を撮るためにカメラを持った。
グラウンドでは、ちょうどショベルカーが土をならしているところだった。PTAの役員だけでなく、校長先生をはじめ、地区の区長までが力仕事に協力する。大勢来ているのがありがたい。これから櫓を組んで、飾り付けをしたり、照明器具や事務所のテントを設営したり、最後に土俵をしっかり形作るのである。櫓が立ったところで、スナップ写真を2枚撮った。幸い風が吹いていたが、夏の日差しは強い。汗はやむことなく吹き出してくる。休憩のときにもらった麦茶やアイスクリームがうれしかった。少々てこずったが、昼過ぎに終了した。
3時にまた集合して残りの準備をするというので、お茶の稽古は中止にした。
帰宅してシャワーを浴び、昼食後、大リーグの中継を見ながら昼寝して、再び出かけた。
子供らの取組は見ていて飽きない。ふんどし代わりに晒しを腰に巻いて、はっけよい、となる。多くはレスリングのように手を組み合って、ひたすら押しっこしている。もっぱら体力勝負だ。女の子の方が比較的賢くて、肩すかしや突き落としを試みたりする。余裕のある男の子は精々塩を撒くときに相手にぶつけるぐらいの知恵しか湧かないようだ。
途中で知り合いの女性委員とおしゃべりして過ごした。
夕食時にまた帰り、シャワーも浴びて、また出動。午後は学年別の対抗で、夜は地区対抗である。決勝戦は古い地区のチームが勝った。新興住宅地に押されて古い地区は子供の数が少ない。太っちょの子は、かけっこでは活躍できないがこういう場面では独壇場である。見事な横綱相撲で勝っていた。
今日の屋外作業のために、体の露出した部分が日に焼けて真っ赤になった。顔も真っ赤で、鏡を見るとまるで赤鬼である。ワイフいわく、「どうせ女の人といちゃいちゃ話していたんでしょ? 天罰だわ」。日射は天から降り注ぐ。そういうことかもしれない。
7月28日(日)「腕が腫れている・・・の風さん」
昨日の片付けがあるので、また朝から出動した。ただし、今朝はタイヤはパンクしていなかった。
しかし、日に焼けた腕が赤くぽんぽんに腫れ上がっていて、痛痒い。
さすがに昨日よりも人手が少なかった。きっと片付けは楽だろう、とタカをくくって出て行ったのだが、けっこう大変だった。休憩のときにジュース2杯とアイスクリーム2個を平らげた。
土俵の片付けをしている横のグラウンドでは、子供たちがソフトボールの練習に汗を流していた。同じ団地に住んでいる人がボランティアで指導をしていた。以前、自治会長を率先してつとめてくれた人だ。PTAの奉仕も大変だが、こういったスポーツの指導も奉仕の精神がないとできない。うちの長男は剣道もやっているが、そこへ指導に来てくれる先生方も(実はけっこう遠くから来てくれている)、ボランティアである。子供たちはそういった多くの方々の善意、好意、奉仕の中で充実した生活を送っているわけだ。私のように、余暇は好きなことばかりやっている、などというのは、間違いなく地獄へ落ちるであろう。
それでも、昼前に片付けが終わったので、「お茶でもどうですか」という役員の誘いをお断りして、帰宅した。地獄へ落ちないためのまじないとして、午後、ワイフと買い物に出かけた。
7月30日(火)「ゴキはどこへ行った?・・・の風さん」
昨日、会社の中で女性の悲鳴が上っていた。おおかたお茶場でゴキが出たのだろう。近寄るものか。
物持ちの良い風さんは、なかなか物を捨てられない。と言うか、ほとんど捨てられない。電気製品などは、大事に使うのであまり壊れない。だから、どんどん型式が古くなる。パソコンの類は、さすがによく壊れてくれるが、保証期間は延長してあるし、たいてい修理可能である。
このホームページを立ち上げた初代パソコンを買い替えた。下取りセールがあったからだ。初代パソコン(PC98)は、自分でバージョンアップした。CPUは133から333MHzへ、メモリーは32から96MBへ、ハードディスクは1.2から3.2GBへ。これにプリンタはもとより、スキャナー、MO、ターミナルアダプター、デジカメまで接続してあった。いちおう動作するので、簡単には捨てられなかった。
下取りに出すと、再販する可能性があるそうだ。で、一昨日、必死に再セットアップして、中身を初期化し、オプションのドライバーをインストールした。それを今夜、帰宅時に大型電気店へ運び込んだ。
新しいパソコンは、ペンティアム4の1.8GHzで、メモリーは256MB、ハードディスクは80GBである。もうほとんどWS(ワークステーション)と言ってよい。これで、傑作を書く用意はできた。
用事を終えてすっきりして運転していたら、車のラジオから、気になるニュースが聞こえてきた。「公正取引委員会は、ゴキブリ、ネズミ駆除をうたい文句にして販売していた***X(エックス)が全く効果がないことを確認し、輸入業者、販売店へ注意の通告。既に40万台が販売されていた」げげっ! それって、うちの台所に設置した最新型じゃん。しかも、買ったのは、今パソコンを引き取ってもらった大型電気店だ!
(し、しかし、依然としてゴキの出現はない・・・はたして、いつまで続くのか)
気まぐれ日記 02年8月へつづく